理系20代の日常レポート

「こんな情報が知りたい!」と自分が思ったことを本能の赴くままに書いてみようと思います。カメラ/旅行/家電/日常/科学関連の話題が多めです。

体臭に本気で悩んでいるならこの科学的対処法

 私は潔癖症です。そんな私がバイ菌の学問である微生物学で大学院を修了したものだから大変です。なまじ知識があるものだから私のバイ菌対策は常軌を逸しています(笑)

 そんな私が微生物学の科学的観点から、足や腋(ワキ)の悪臭の対策について紹介したいと思います。よく見かけるエセ科学ではありませんので本気で悩んでいる方は試してみてくださいね。

 

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食器用ハイター、消毒用アルコール、イソジン以外は信じるな

 足やワキが匂う人は十中八九細菌が皮膚上で大量に繁殖しており、その菌が悪臭を放出しています。非常に不潔です。ワキガの人もそうなんじゃないかと思っているのですが、調べてみても科学的な知見からみたワキガの原因がイマイチよくわからなかったので断言できません。ただワキガ対策として「菌の繁殖を抑えるために制汗スプレーを使うのも効果的です」だとか「お酢には殺菌作用があるのでお酢を混ぜたお風呂に入るのもいいですよ」とかいう全く科学的でない失笑モノのHPばかり散見されますので、本当に効果の高い殺菌操作を行えばワキガもかなり改善するのでは??と思っています。

 

 ではこのくさい体臭の原因菌は何を使って殺菌すればいいのでしょうか。お酢?重曹?制汗スプレー?消臭剤?全て違います。

 イメージしてください。あなたは病気になり、手術することになりました。手術してくれるお医者さんが「さっきトイレで用を足してきたけどお酢で手を洗ってきたのでバッチリ無菌です」って言っても信じられないでしょ?そんな手で手術してほしくないですよね?そういうことです。

 

 ここに消毒薬使用ガイドラインというものがあります。東北大学大学院医学研究科などなどの感染症の専門家のお医者さんたちが策定した、本物の殺菌how to本です。このガイドラインに本物の消毒薬が列挙されているので、ここから選んで使用していきましょう。ただし本ガイドライン中では消毒薬を、殺菌能力に応じて「高水準消毒薬」「中水準消毒薬」「低水準消毒薬」に分類しています。本気で消臭対策を考えるなら中水準消毒薬以上から選びたいところです。

ちなみに本当はちょっと違うのですが「消毒」=「殺菌」と思ってください。

 

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消毒液使用ガイドライン2015より抜粋 

 

 しかしここで問題が。一般家庭では入手困難なものがほとんどです/(^o^)\

 また注意しないと人体に悪影響を及ぼすものも多数記載されています (そういった消毒薬は手術機器等の殺菌消毒に使用したりします)。特に高水準消毒薬は人体に超悪影響です。グルタラール製剤なんか、理科室でホルマリン漬けするのに使用されるホルマリンに似た性質を持つ薬剤ですよww 消臭目的で人体に使っていいものでは決してありません!

あ、名前は似ていますが、「過酢酸製剤」は決してお酢(酢酸)のことではありません。お酢で殺菌??なんの冗談です??プププ(失笑)

 

 ということで中水準消毒液を使用することにします。偶然にも一般家庭で入手しやすい消毒液が3つも存在します。

  • キッチンハイター (次亜塩素酸ナトリウム)
  • 消毒用アルコール (約76-81%エタノール)
  • イソジン (ポビドンヨード)

 

です。全てドラッグストアに売っています。台所用ハイターはコンビニにすら置いていますね。

 これらを適切に使用して臭いの原因菌を殺菌しましょう!無臭ライフ最高っ!!

 

※消毒薬の使用は自己責任でお願いいたします。私は主にハイターと消毒用アルコールを用いて日常的に体を殺菌していて、体に何の不調も出ていませんが、あなたも同様だとは限りません。本当にご注意ください。一切の責任を負えませんことをここに記載いたします。最初はちょっとずつ恐る恐る使ってみてください。

 

キッチンハイター

 適切な濃度で使用すれば上記3つの消毒薬の中で殺菌力は最も高いと考えられます。

注意点は、

  • 人によっては皮膚が荒れること (皮膚への使用は禁止ではありませんが非推奨のはずです)
  • 漂白作用があるため布製品に触れると布が脱色してしまうこと
  • 金属腐食性があるので金属に触れると金属が錆びること
  • 酸素系漂白剤と混ぜたり、お湯で希釈したりすると塩素ガスに分解すること
  • 水で希釈して使用するのが正しいのですが、作り置きしておくと分解してNaCl (ただの塩)になってしまい、殺菌作用を失うこと
  • 特有のにおいがあること
  • 水で希釈するとほんのすこし発熱するので初めてだとびっくりすること

です。 希釈の目安はハイターの容器に書かれてありますので、見ながらやってみてください。当然濃い方が殺菌作用は強いのですが、肌荒れの危険性が増します。

 私は潔癖症なので週に1回程度、ハイター原液を手にとって全身に塗りたくって体を洗うのですが、体が慣れたのか全く肌荒れしない身体になってしまいました。そんな変態的なことはしなくていいと思うので、肌荒れしない範囲で適度に水に薄めて足やワキ、あるいは股間を洗ってあげてください。希釈したハイター液に数分間浸けるのも効果的です。

 ところで自分で検証済みなのですが、実は股間の殺菌に最も適しているのはハイターです。消毒用アルコールだとびっくりするくらい激痛が走りますwww お風呂で毎日ちゃんと身体を洗っているにもかかわらず、翌日入浴前には股間から悪臭が...みたいな人はハイターで洗ってみると効果てきめんですよ。ハイターが沁みないことは確認しました(笑)

キッチンハイター 4901301017598/600mL

キッチンハイター 4901301017598/600mL

 

 

消毒用アルコール

 皮膚への使用は問題ないということになっている消毒液です。手術前に消毒用アルコールで手指を消毒したりしますので、科学的にも殺菌の信頼度は非常に高いです。これを足やワキに塗りたくると、匂いの原因菌からオサラバできます。

注意点は

  • 脂溶性 (油を溶かす) なので皮脂が全て持っていかれ、頻繁に使いすぎると肌荒れすること
  • キッチンハイターと異なり、水で薄めると殺菌能力が消失するので、濡れている状態や濡れている場所には一切使用出来ないこと
  • 粘膜 (股間や眼球、傷口) に触れると激痛が走ること
  • うっかり飲んでしまう(!?)と車の運転が禁止になること
  • 脂溶性なのでフローリングに付着するとワックスが落ちること
  • 純粋な消毒用アルコールは酒税がかかっているので高く、酒税がかからないようにするために添加物を入れている消毒用アルコールは臭い

 です。消毒用アルコールはスプレーとして使うのがおすすめです。消毒用アルコールを塗りたくると殺菌はされるはずですが、匂いの原因物質がなくなるわけではないので、アルコール消毒したあとにお風呂で体を洗うのが効果的な悪臭対策です。ちなみにお風呂に入るとまた体に雑菌が付着するので、風呂上りに再度アルコール消毒しましょう。

 

 ハイターとの使い分けですが、ハイターはお風呂時に、エタノールはそれ以外の場面で使用する、といった使い方がベストでしょう。それぞれの消毒薬で菌の種類によって殺菌の得手不得手がありますので併用することがおすすめです

 

 私はたまに家族サービスで温泉に行くのですが、温泉は非常に不潔なので温泉後はすぐに足だけでもエタノール消毒しています。そして帰宅したらお風呂に行って全身ハイター消毒しています。変態ですね。このような使い方をしています。

 

 ちなみに消毒用アルコールは酒税がかかっているものとかかっていないものが売っています。純粋にアルコール(エタノール)と水だけのものは、酒税がかかっているので高いのですが使用後は完全に無臭です。酒税がかからないようにするために(飲めないようにするために)添加物を入れている消毒用アルコールは安いのですが商品によっては使用後、添加物の独特の匂いがしますのでどちらを買うかは懐具合と相談してください。

 

↓純粋な無臭の消毒用エタノール

消毒用エタノールIPA スプレー式 500ml (指定医薬部外品)

消毒用エタノールIPA スプレー式 500ml (指定医薬部外品)

 

↓私が色々試して行きついた、匂いがかなり軽減されている酒税がかかっていない安価な消毒用アルコール (5Lなので注意です)

エコクイックアルファ 78 5L 入 ハンドスプレー付き

エコクイックアルファ 78 5L 入 ハンドスプレー付き

 

 

イソジン (ポビドンヨード)

 こちらも手術前には手術部位に塗って消毒するのに使うことから、科学的にも殺菌作用は折り紙つきです。しかし茶色く染まってしまうので、私は皮膚にはあまり使っていません。皮膚に対する使用場面としてはケガをしたときくらいでしょうか。3つの中で唯一傷口への使用がOKということになっているので。(検証済みなのですが、傷口に希釈済みハイターを使っても私は大丈夫でした。でも普通の人はやめておいたほうがいいと思います。)

【第3類医薬品】明治きず薬 30mL

【第3類医薬品】明治きず薬 30mL

 

 

最後に

 今回紹介したキッチンハイターとエタノールを体に塗りたくる行為を何回か繰り返し、それを定期的に行うようにすれば理論上はあなたの体から悪臭はなくなります。ところがどっこい、現実はそんなことない場合があるんですよね。

衣服、靴下、靴、家の床にすでに雑菌が繁殖しまくっているからです。

 これらの消毒については今後、記事にしたいと思います。でも本気で悩んでいるならとりあえず本記事で取り上げた消毒薬を使ってみてもいいのではないでしょうか。

 

ホントの最後に

 この記事を読んでくれている親御様へ。人の皮膚には菌がいることが普通です。この常在菌は他所から来た菌を排除する等の良い役割を持っていることもあり、消毒はその細菌叢(さいきんそう)バランスを崩す恐れのある行為です。大人になるにつれてそのバランスが強固になるので消毒してもほとんど問題になりませんが、小さな子どもだと免疫学上問題になることがあります。足やワキ程度の局所なら問題ないですが、潔癖症の私が実践しているような、キッチンハイターで全身を洗うような行為はお子様にはやらないであげてくださいね。お兄さんとの約束だぞ!