理系20代の日常レポート

「こんな情報が知りたい!」と自分が思ったことを本能の赴くままに書いてみようと思います。カメラ/旅行/家電/日常/科学関連の話題が多めです。

【2017年】運動会に適したカメラは?予算別カメラや三脚の機種選び【3万~30万円】

一年前に会社の先輩のママさんに「小学校の運動会で使えるカメラ教えて!予算は全部コミコミで30万円!息子への愛があれば30万円出せる!」と言われまして、色々な選択肢を提案させてもらいました。今回は2017年秋の今に合わせた選択肢をご紹介したいと思います。でも流石に30万円は高すぎだと思いますので、もうちょっとお手軽な価格帯からご紹介します。

カメラ以外で必須なもの

カメラ以外に必要なものとして

  1. 三脚
  2. 恥を捨て、我が子に恥をかかせない程度に写真を撮りまくる勇気

が挙げられます。

 

基本的に望遠で撮影することになりますので、手ぶれの可能性がかなり高くなります。そのためカメラ初心者の方やとにかく画質重視の方は三脚を使用するのが無難です。場合によってはビデオ用の三脚と併用するという手もありますね。

 

ではまずカメラの紹介の前に三脚を紹介させてください。「そんなんいらん!」という方は飛ばしてください笑

 

まずはおすすめの三脚リスト

限られた予算の中で三脚を買うのは何かもったいない気がしますよね。でも三脚をケチるとカメラの重量に耐えられずにカメラをしっかり固定できなかったり、最悪折れたりします。というわけで、購入予定のカメラをしっかりと支えられる、必要最低限の三脚を買いましょう。一般的に、カメラとレンズの重量が三脚の最大積載重量の半分~2/3程度に収まるようにするのが良いと言われています。

 

①とにかく安く!必要最低限の三脚! (最大積載重量1.5kg、最大高さ1540 mm)

国産三脚メーカーとして有名なSLIKの廉価モデルです。軽いカメラならこの三脚でなんとかこなせると思います。高さも154cmありますので十分ですね。

 

②機動力命!一脚のような三脚! (最大積載重量2.0kg、最大高さ1750mm)

SLIK 一脚兼簡易三脚 スタンドポッド7 STAPOD7

SLIK 一脚兼簡易三脚 スタンドポッド7 STAPOD7

 

変わり種ですので、運動会以外にも家族の集合写真や夜景撮影などなど三脚を普段から使用する予定のある人には適していないかも。人が密集している場面でも比較的迷惑にならずに使用できるのと、三脚を展開した状態でも比較的持ち運びしやすい点が利点です。一方、手持ち撮影よりも抜群に安定はしますが、安心して手を離せるほどではありませんので取り扱いには注意です。最大積載重量1.0kgの廉価版も売っています。

 

③これを買っておけば間違いない!軽さを兼ね備えつつ信頼感バッチリの三脚! (最大積載重量4.0kg、最大高さ14400mm)

イタリアの三脚メーカーとして有名なマンフロットの中堅モデルです。最大積載重量4.0kgですのでフルサイズのお高い一眼レフカメラ+超重量レンズの組み合わせでなければガッシリとカメラの重量を受け止めてくれます。自由雲台(カメラを乗せるヘッド部分の駆動部がボール状になっていて自由に動く) なのも使い勝手良しです。

 

※購入後に三脚がお持ちのカメラを支えきれないことが判明した場合

よくある話なのですが、意気揚々と三脚を買ってみたもののその三脚がお持ちのカメラを支えきれない場合があります。特にカメラを縦向きにして撮影するような場合でよく生じます。そのような場合、たいていは三脚本体ではなく雲台(三脚のヘッド部分)やクイックシュー(雲台とカメラをくっつける板)がカメラの重量に耐えられていません(ネジが重みで回ったり)。そういう場合は三脚を購入し直すよりも雲台だけを買い替える方がコスパが良いです。ただし今回ご紹介した①の三脚は雲台取り外し不可能ですのでどうしようもありません。

雲台の買い替えでしたら、以下の製品がおすすめです。

 

④本格的ビデオ雲台 MVH500AH

ビデオ用雲台ですので動きモノに強いです。固定すればカメラも十分支えてくれますが、カメラを縦向きにして撮影出来ないのが欠点です。あとかなりゴツイです。ビデオ雲台という名前ですがカメラも取り付けられますのでご安心ください。

Manfrotto プロフルード ビデオ雲台 60mm フラットベース MVH500AH

Manfrotto プロフルード ビデオ雲台 60mm フラットベース MVH500AH

 

 

⑤超安定の本格的雲台  SBH-280E BK

安定感抜群です。固定するのに特化しているため動きモノを追いかけながらの撮影はしづらいかも。私も愛用していますし、星景写真家のKAGAYAさんも愛用しているそうです。

 

 

お待ちかね! おすすめの運動会に適したカメラリスト

純粋なスペックではなく、スペックと価格を考慮した「コストパフォーマンス」にこだわっていますので、最新機種ばかりでないのはご了承ください。

 

ちなみに、以下の記事で一眼レフカメラのメリット・デメリットを紹介しました。一眼レフカメラのメリットの一つはAF(オートフォーカス) が早いことですので、運動会のような動きモノの撮影は基本的に一眼レフカメラがおすすめです。さらに初中級機種ではニコンよりもキヤノンの一眼レフカメラのほうがAF速度が速いのでキヤノンの一眼レフカメラ推奨です。なおミラーレスカメラは高級機種以外は画質が良くてもAF速度が不十分だったりしますので今回はおすすめしません。ちなみに60万円出せるならソニーのミラーレスカメラのα9が最強です。画質だけでなくAF機能も一眼レフカメラを超えている化物カメラです。

 

⑥画質よりもズーム機能重視!Canon PowerShot SX720 HS (約3万円)

Canon デジタルカメラ PowerShot SX720 HS レッド 光学40倍ズーム PSSX720HSRE
 

高倍率ズームが可能なコンパクトデジカメです。イメージセンサーという部品のサイズが小さいため、一眼レフカメラには画質で劣りますが、一眼レフカメラでは不可能なほど高倍率にズームできますので迫力ある写真が撮れる可能性が高いです。 高倍率ズームの際は手ぶれしやすいので、コンデジであっても三脚推奨です。ちなみに暗所での撮影に強くないため、運動会以外で室内スポーツ等での使用予定がある場合はおすすめできません。

 

2017年5月にこの機種の新バージョンの機種が発売されましたが、値段の高さの割に機能の向上が少ないので本機種の方が高コスパです。

 

⑦初級機だが伝説の銘機! Canon EOS Kiss X7 ダブルズームキット (約6万円)

2013年発売ですので少し古い機種になりますが、それを補って余りある価格低下を見せていますので最高のコスパを発揮する一眼レフカメラです。ダブルズームキットを購入すればレンズが2本付属してくるのですが、そのうちのEF-S55-250mm F4-5.6 IS IIという、大きい方のレンズとの組み合わせが運動会に適しています。このレンズは⑥のカメラの最大倍率に2.5倍ほど劣りますが、一眼レフカメラで⑥と同等のズームを行うのは不可能に近いので、子どもの顔を画面いっぱいに撮りたいようでなければ本機種・本レンズがおすすめです。また本機種は一眼レフカメラとしては非常に小型軽量なのも高評価です。

注意点は、EF-S55-250mm F4-5.6 IS IIとの組み合わせだと暗所の撮影に若干弱いことでしょうか。⑥のカメラよりは断然綺麗にとれますが、体育館のような室内でのスポーツ撮影にはあまり期待しない方が良いです。

昼間の屋外でしたらこの機種で何の問題もないでしょう。

※後継機種が最近発売されたことで購入が難しくなってきています。

 

⑧EOS Kiss X7の後継機種!EOS Kiss X9 ダブルズームキット (約9万円)

2017年7月発売で、⑦のカメラの後継機種です。2017年9月時点で9万円程度ですが、ここからガンガン価格が低下していくと考えると発売直後の今の段階では積極的に選ぶのは少々勇気が必要ですね...。⑦のカメラの購入が難しくなってきているので、⑦のカメラが買えなかった場合に選ぶべきカメラでしょう。もちろん後継機種なりの高感度性能の改善等は非常に魅力的です。小型軽量モデルですので、運動会以外でも活躍できそうですね。

 

⑨レンズをアップデート!EOS Kiss X7 + EF70-300mm F4-5.6 IS II USM (約11万円)

⑦のカメラに少しランクの高いレンズを組み合わせて使用します。

実は運動会のような屋外の明るいシーンではカメラのランクを多少上げたところで、写真は劇的に綺麗になったりしません。明るい場面では初級機でもすでに低ノイズで十分綺麗だからです。そのため予算があるようでしたら、カメラではなくレンズに投資してください。このレンズはキットレンズと比較して倍率は正直あまり変わらないのですが(1.2倍)、キットレンズよりもAF速度が高速になり、また質の良い像を生み出すという点が大きなメリットとなります。キットレンズよりもピンボケの少ない像が得られる可能性が高まるということです。なおこのレンズも室内のような暗所に強くありませんので、屋内スポーツ撮影には期待しない方が良いです。

 

ちなみにこのレンズを購入すると⑦のキットレンズは不要になるのですが、キットレンズ無しのモデルの購入がかなり難しくなってきていますので、どうすべきか判断に困るところです。キットレンズの売却等も含めて、キットレンズをどう扱うか考えてみてください。

 

⑩レンズをさらにアップデート!EOS Kiss X7 + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM (約30万円)

一気にお値段が上がりましたね。繰り返しますが屋外の運動会用でしたらカメラはほどほどの性能で十分ですので、無駄にカメラの性能を上げる必要はないかと思います。というわけで、レンズの性能をさらにもう一段階上げるとこんな値段になってしまいます。

 

⑦のキットレンズの1.6倍高倍率ズームが可能、高速のAF、強力な手ぶれ補正、非常に高画質という4点がメリットになります。

 

ただプロが使用しているようなレンズになりますので重いのが欠点です。またこのレンズは高倍率ズームが可能である反面、広角撮影が出来ません。昼食時の写真をこのレンズで撮影するのは厳しいということです。またEOS Kiss X7とこちらのレンズの組み合わせも屋内スポーツはあまり期待しないほうがいいかもしれません。

 

運動会用といいつつ、屋内スポーツ併用の場合は

ちなみに今回ご紹介したカメラとレンズは屋外の昼間を想定した機種になります。屋内スポーツの撮影予定があるのでしたら、少し機種選びをし直す必要があります。

効果的なのは

  1. 高感度性能の高いカメラを使用する
  2. 短時間で光を多く取り入れられるレンズを使用する

です。2を改善しようとするとさらに数十万円必要ですので1で対応しましょう。

 

今回紹介したEOS Kiss X7は高感度性能(暗いシーンでノイズ無く撮影する性能)が良好とは言えません。ただカメラのランクを半端に上げても正直大差ありませんのでいっそこれくらいの機種にする必要があると私は考えます。

 

EOS 6Dボディ (約12万円←レンズ無しの本体のみの値段)

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6Dボディ EOS6D

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6Dボディ EOS6D

 

最近後継機種が発売され、価格が低下してきているハイアマチュア向けの機種です。イメージセンサーという部品がいわゆる「フルサイズ」と呼ばれるカメラ好き憧れのサイズになっています。 (EOS Kiss X7はAPS-Cと呼ばれる一回り小さいサイズ)

このカメラであれば⑨や⑩でご紹介したレンズと組み合わせても、ある程度室内での動きモノの撮影に耐えてくれると思います。

 

注意点ですが、イメージセンサーが大きくなりすぎることにより、同じレンズを装着してもCanon EOS Kiss X7よりも高倍率ズーム性能が1.5倍低下します。暗い場面での高感度耐性をとるか、ズーム倍率をとるかのトレードオフということです。

 

最後に

カメラに興味のないママさんパパさんが子供の運動会のために少しお高いカメラを購入するのは非常に勇気がいることですので、安く済むにこしたことはありません。そのため今回紹介したカメラを実際にお店で見て触ってみて、自分たちが許容できる限界ぎりぎりの画質、ズーム倍率とAF機能を満たせるものを買っていただければ幸いです。

また運動会後に写真を見直した際に、ブレブレの写真はどうしようもないですが、暗すぎる、明るすぎる、ノイズが多すぎる、色合いが変、などのような失敗写真は画像編集ソフトでかなり修正できます。パパさんにある程度パソコン知識があり、編集作業が苦でないようでしたらそのようなソフトの導入を検討してみてもいいかもしれません (「Lightroom」というソフトが有名です。)

 

以下、関連記事です。

画像編集ソフトで失敗写真をこんな感じにきれいにできます。これだけリカバリーできると考えると、当日の運動会の撮影も気軽にできますよね。


普段使い用のコンデジの紹介です。


今回Canonの機種をご紹介しましたが、ニコンのカメラを勧めなかったのはこういう理由も含まれています。