理系20代の日常レポート

「こんな情報が知りたい!」と自分が思ったことを本能の赴くままに書いてみようと思います。カメラ/旅行/家電/日常/科学関連の話題が多めです。

本を自炊して電子書籍化するとメリットが多すぎるので全力でおすすめしてみる

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妻と一緒に住むようになって大量のマンガ・本が邪魔だと言われるようになりました。ブックオフに二束三文で売るのは絶対に嫌だったので、このたび数百冊を全て自炊してパソコンに取り込むことにしました。

 

今回は実際に600冊ほど自炊してみた私が、本を自炊して電子書籍化することのメリットをご紹介したいと思います。他所のサイトにも同様の記事がありますが、もう少し踏み込んで、仕事や勉強の場面についてのメリットについても考察していきたいと思います。

 

自炊とは

自炊とは 

電子書籍に関する自炊とは、自ら所有する書籍や雑誌を イメージスキャナ等を使ってデジタルデータに変換する行為(デジタイズ)を指す俗語。デジタル化(スキャン)の効率化のために、書籍や雑誌を裁断機やホットプレート、アイロン等で分解する行為までを含む。

とのことです (wikipediaより抜粋)。

 

要は、本を裁断機などで1枚1枚バラバラにしてからスキャナに投入して、画像ファイル化、PDFファイル化、あるいは場合によってはテキストファイル化してしまう行為のことを言います。

 

ちなみに私の場合、自炊の定番裁断機「DURODEX 200DX」と定番スキャナー「ScanSnap iX500」を使って自炊しています。

 

 

自炊したデータは自分で楽しむだけなら著作権侵害にならないということです。PCで読むもよし、タブレットやスマホに転送して読むも良しです。

 

自炊のメリット

約600冊を電子化してみて感じたメリットです。

 

  1. 現物の本を保存しなくて済む
  2. 気軽にいつでもどこでも本を読める
  3. 外部の電子書籍サービスよりも使い勝手がいい
  4. 中古本を購入すればいいので低ランニングコスト
  5. 勉強や不眠症対策にも使える
  6. 片手で読書できる
  7. 家族に見られたくない本を簡単に隠せる
  8. 劣化しないので保存に気を遣わなくていい
  9. テキスト化できる

 

1. 現物の本を保存しなくて済む

私が実際に自炊してみて感じた2大メリットの一つです。本を置く場所が不要になるので部屋をものすごく広く有効活用できます。

 

私の場合、本棚を5つ持っていたのですが、自炊によって本棚を3つ処分することが出来ました。仕事柄、学術書なんかも持っていますのでそういう専門誌や、コレクションしたい本 (好きな作者の本、イラスト本、写真集など) は自炊していないので、全ての本を処分できた訳ではないのですが、それでも妻の怒りを鎮める程度には常識の範囲内の冊数にすることが出来ました。

 

また買った本は裁断してすぐ捨てますので、「もう置く場所がないんだよなぁ~」と思って本を購入するのを躊躇うことが無くなります。お金の問題さえなければ非常に気軽に漫画、小説などを購入できますね。

 

さらに現物が無くなるもう一つの隠れたメリットは引っ越しです。経験者は分かると思いますが本を大量に持っていると引っ越しが超絶大変なのです!

 

一人暮らしの引っ越しでこの物量ですからね。荷造りの半分くらいは漫画の梱包作業でしたw これが無くなると思うと次回の引っ越し作業が楽しみで仕方ありません(笑) 

 

2. 気軽にいつでもどこでも本が読める

私が思う2大メリットのもう一つは『気軽に』いつでもどこでも本が読めることです。持ち運びが苦じゃない程度のサイズのタブレット (iPad mini程度のサイズ・重量・解像度が実用的!!) やスマホさえ用意すれば、外出先でも暗所でも風呂場でも、それ以外のどこであっても簡単に本を読むことが可能になります。

 

どれだけ本のデータを入れても端末の重さは変わらない!!

しかも読書を途中で辞めても、中断した場所からすぐに読書を再開できる!

液晶画面が光っているので部屋が暗い状態でベッドで読める!

防水ケースに入れさえすれば風呂場でも読める!

 

最高かよ...。

 

ちなみに私が自炊を始めたことにより、なんと妻はおこぼれにあずかるためにiPad mini 4と防水ケースを購入しました(笑)  今では私以上に電車移動中や風呂場で電子書籍を楽しんでくれていますね。私はiPhone 7 PlusかPCの24インチモニターで読んでいます。

 

ただ攻守ともに優れているのは圧倒的に妻のiPad miniです。女性がカバンに入れて持ち運んでも苦じゃない重量とサイズ、高精細の高解像度Ratina液晶、最高です。(妻のだけどw)

 

ちなみにiPad miniとiPhoneではこちらの有料アプリを使用しています。

ComicGlass[コミックリーダ]

ComicGlass[コミックリーダ]

  • RR Soft
  • ユーティリティ
  • ¥360

 

3. 買い切りで、インターネット接続が必要ない

Kindleに代表される電子書籍サービスと比較してのメリットになります。セルフで自炊してしまえばローカルディスクに画像として保存することになりますから、著作権法に抵触しない限りは使用制限が全くありません。

 

例えば外部の電子書籍サービスだとサービス終了のリスクがありますし、基本的には読書時や読書前にインターネット接続が必須になります。自炊だとそれらのリスク、制約が全く無いということです。

 

外部サービスの電子書籍を閲覧する場合、Wi-fiモデルのタブレットだと外出先で自由にインターネット接続できない場面が多いですから使い勝手がやや悪いですし、4G回線を利用できるモデルにしても、画像データを大量にダウンロードする必要がありますから契約プランによっては通信制限を意識せざるを得ません。それらの不便さから解放されるという点は自炊ならではです。

 

ちなみに、逆に端末にはなるべくファイルを保存したくないという方もいらっしゃると思います。ご安心ください。自炊したファイルは、クラウドやNASなどに置くことで外出先でもアクセスして読むことが可能です。上記で紹介した「ComicGlass」はそのような使用方法にも対応しています。

 

また複数の電子書籍サービスを利用するとなると管理も大変です。自炊してローカルに保存すると一元管理できますので、ファイルの扱いが非常に楽というのも自炊のメリットですね。

 

4. 中古本を購入すればいいので低ランニングコスト

マンガなどの書籍は新品じゃないと嫌な方って多いですよね? 私もそのタイプです。

 

しかし自炊をするとなれば話は別です。自炊・即・廃棄ですから、むしろ新品はもったいなくて購入出来ません (笑) そのため中古本を積極的に購入することになりますから、現物保管に比べるとランニングコストが安くなります

 

例えば420円の漫画を平均250円の中古本として購入したとすると、100冊購入により1万7千円ほど低コストに抑えられます。自炊はどうしても機器の初期投資が必要ですので、初期投資費用を完全に回収するのは難しいかもしれません。しかしランニングコストは優れていますので、その点を考えると導入の価値はあると思います。

 

5. 勉強や不眠症対策にも使える

参考書や学術書を自炊すれば勉強にも使えます勉強のための本って情報量が多くてかさばるものが多いですから、タブレットなりPCモニターなりに表示させれば、机を広く有効に利用することが出来ます。

 

私も学術論文は基本的にモニターで読むようになりました。学生時代は紙で読んでいたんですが...。分からない英単語が出てきた時に、その端末を使って即日本語訳を引くことが出来ますので超便利です。紙には二度と戻れないです。

 

また参考書の自炊を利用すると不眠症対策に使うことが出来ます (笑)

 

部屋の電気を消してベッドに寝てから、苦手な教科の参考書をタブレットやスマホで眺める。

 

あら不思議、一瞬で眠ることが出来ます!!!笑

 

現物の本だと部屋が暗い状態では読めませんから自炊ならではですね。寝落ちした後は勝手に液晶画面が消えますから、自然な環境でぐっすり眠ることができます。

 

6. 片手で読書できる

「片手で読書できるといいことあるのか??」と思った方も多いでしょう。男性諸君なら分かってもらえると思います。アレの時に役立つでしょ?? 現物の本をネタにするのは大変じゃないですか??

 

ピンと来なかった方。読書中にもう片方の手が完全に自由に動かせると色々いいことがあるのです。恥ずかしいのでスルーしてください。

 

あ、PCの場合なんかだと一つのモニターに複数の画像を表示させられますから、そういうのも色んな場面で役に立ちますねw

 

7. 家族に見られたくない本を簡単に隠せる

18禁本やオタク趣味の本の隠し場所に困る実家住まいの方は多いことでしょう。自炊してPC内やクラウド上にファイルを置いてしまえば、家族に見つかるリスクはグッと下がります

 

8. 劣化しないので保存に気を遣わなくていい

現物の本は日焼けしますし紙魚(シミ)などの虫に食われる可能性があります。そのため人によっては日光が当たらないように配慮したり、湿度に気を遣っているのではないでしょうか。

 

電子データ化すればそんな心配は一切不要になります。当然記憶媒体の損傷によりデータが吹き飛ぶ可能性がありますからバックアップは必須ですが、バックアップさえちゃんとしていれば現物の本よりも保管は非常に楽です。

 

9. テキスト化できる

スキャナーに付属しているソフトウェアには普通、OCR (光学式文字認識) という機能が付いています。画像の中の文字を認識して、テキストとして抽出することができる機能です。

 

普通の漫画の自炊だと全く不要の機能ですが、勉強目的だったり仕事目的だったりすると非常に役に立つ機能です。

 

例えば小説や何らかの書類を自炊してPDFファイル化→OCR処理することで、PDFファイル中の文字がテキストとして認識されるようになります。

 

このテキストをOfficeソフトのWordなどにコピペすれば文章がそっくりそのまま抽出できます。あとは煮るなり焼くなり好きに文章を編集することができます。

 

また私の場合は、英語を素早く読むために使用しています。まず英語の本をOCR処理して自炊します。すると英文字がテキストとして認識されます。分からない英単語や英文があった場合、普通だったら手入力して和訳ソフト検索をかけますが、OCR処理しているとテキストとして認識されているので「ドラッグ&コピー→和訳ソフトにペースト」という簡単操作で即検索をかけることができるようになるのです。

 

Google翻訳の精度が上がっていることもあり、このOCR機能で今までの10倍以上早く英文を読めるようになりました。文明の利器サイコー。

 

最後に

ということで今回は自炊のメリットのご紹介でした。マンガと小説の自炊は人生が豊かになりますね。それ以外にも勉強や仕事にも十分活かせると思いますので、自己研鑽のツールのつもりで導入を検討してみてもいいかもしれません。

 

(追記)

おすすめの裁断機について記事にしました

www.rikei20.com