理系20代の日常レポート

「こんな情報が知りたい!」と自分が思ったことを本能の赴くままに書いてみようと思います。カメラ/旅行/家電/日常/科学関連の話題が多めです。

科学的に発毛効果が証明されている発毛剤(育毛剤)だけをまとめてみた

髪の毛を生やしたいかーーー!!!!うおーーーー!!!

ハイ。毛生え薬って特に男性の方にとっては非常に重要ですよね。私も最近枕に付着する髪の毛が多くて将来が少し心配になってきましたよ...。父親は完全にハゲてますし。

そんな男性の皆さまに科学的に信頼できる薄毛の治療薬を紹介したいと思います。

 

ちなみに本記事ですが、別にどこからもお金をもらっているわけではありませんので、私の勘違い等が無ければ事実のみを書いています。「AGA」とか「男性型脱毛症」とかで検索をかけると怪しい商品や病院を紹介しているHPがわんさか出てくるので気を付けてください。この分野、嘘や大げさな情報多すぎです...。

 

 

脱毛の治療方法 

男性型脱毛症(AGA)の科学的な信頼性のある治療法は発毛剤 (塗り薬&飲み薬) の使用のみです。ただ世の中の育毛剤や発毛剤で、「髪の毛が生える」「脱毛が減少する」と科学的に証明されている薬はほとんどありません。科学的に信頼できるごくごく一部の薬以外は、例えば「スースーする(から何か頭皮に良いような気がする)」とか「血行が良くなる(から頭皮に良いような気がする)」とかそんな低レベルな商品ばっかりだったりするのです。

 

ちなみに「科学的なエビデンス」 とは、ここでは「臨床試験(ヒトに対しての試験)においてプラセボ対照二重盲検比較試験で統計学的に有意差を持って有効性を示した論文報告やインタビューフォームがある」としたいと思います。

 

意味不明かと思いますが、要は「ちゃんと科学的なお作法に乗っ取って薬が有効か調べた結果、薬が有効でしたよ」というデータが存在する、ということです。

 

そこで科学的に発毛効果が証明されている薄毛の治療薬を紹介したいと思います。正直「薬」なのでどれも高価格です (薄毛治療は美容目的ですので保険適用ができないため)。

ただ、だからといって薄毛改善効果の期待できない低価格の粗悪品を買うのは私は間違っていると思っています。

 

  1. 本記事で紹介する治療薬を使用する
  2. 治療薬は一切使用しない

この2択以外は残念ながらお金の無駄ですのでやめることを推奨します。

では次項より治療薬をご紹介したいと思います。

 

塗り薬

ミノキシジル

日本では大正製薬が「リアップ」シリーズという商品名で販売しています。塗り薬で唯一有効性が証明されている薬です。これ以外の塗り薬は有効性を証明できていません。きっと同等レベルの試験を行うと有効性が示せない可能性が高いのだと思います。

 

製薬会社が行うようなレベルの厳密性を持った臨床試験は有効性が出なかったことを非公開にしづらいですし、非公開にして発売するのは倫理的にアウト(というか違法)ですから、よほどの自信がない限りそのような試験が実施できないのでしょう。

 

ミノキシジルはもともと血圧を下げる飲み薬だったのですが、副作用として全身の多毛症がでてしまったため、「あれ?この副作用を逆手にとって毛生え薬にできるんじゃね?」と思った研究者たちが育毛剤に転用したという経緯があります。

そのため発毛する厳密なメカニズムは不明です (さっき論文を調べてみたのですが出てこなかったので多分本当に不明です)。大正製薬のHPには血行改善と書いてありましたが、一般人向けのざっくりとした説明なので、間違いではないけど正確ではないといったところでしょう。ちなみに飲み薬ではなく塗り薬ですので、安全性は非常に高いです。

f:id:microbiologist:20170917173857j:plain

また成長期の毛と休止期の毛の両方に作用するということが大正製薬HPに記載されています。私の推測ですが、マウスを使った発毛試験に「成長期毛モデル」や「休止期毛モデル」がありますので、両方のモデルで有効だったということでしょう。

 

f:id:microbiologist:20170917174405j:plain

52週間(約1年)継続した結果、患者さんの約50%が「良くなった」と回答しています。逆に言えば残り50%の人にはあまり有効でなかったということですが、ドラッグストアに売っている胡散臭い育毛剤よりは1000倍マシな結果です。また「悪くなった」と感じる人が2%しかいなかったのも大きなメリットですね。

 

ちなみにこの薬はドラッグストアで買えます。また最近、インターネットでの購入が解禁になりましたので、こっそりAmazonでも購入できるのがこの薬の大きなメリットです。

 

男性用

【第1類医薬品】リアップX5プラスローション 60mL

【第1類医薬品】リアップX5プラスローション 60mL

 

リアップシリーズの中でミノキシジルが最も高濃度含有していますので、リアップシリーズの中ではコレ一択ですね (濃度に応じて毛が生える作用が強くなるのは確認済みのようです)。噂によると頭皮に塗ると温かく感じるらしいですが、ミノキシジルのせいではなく、本当に暖かく感じるような成分を配合しているだけです。「暖かくなる(ヒリヒリする)なんてコワイっ!」みたいなブログがあったりしますが、かなり恥ずかしい見解です笑

 

女性用

【第1類医薬品】リアップリジェンヌ 60mL

【第1類医薬品】リアップリジェンヌ 60mL

 

女性は男性と同等濃度のミノキシジルの使用が認められていません。そのため女性に適した濃度になっているのが上記製品です。リアップレディと同等製品です。

 

飲み薬

フィナステリド

プロペシアという名前で発売されています。世界的に有名なメルク社 (MSD) が開発、発売している薬剤です。こちらも当然、リアップシリーズと同じく製薬会社が実施する厳密な臨床試験にて有効性を示しています。男性ホルモンであるテストステロンを、さらに強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンに変換するのを阻害する薬剤です。ざっくり言うと「ハゲる男性は男性ホルモンが過剰だからハゲない程度の男性ホルモン量に調節する」という薬です。

 

f:id:microbiologist:20170917182117j:plain

いろいろな条件で分類して、髪が生えたか減ったかをスコアで評価しています。数字がプラスだったら改善、マイナスだったら悪化ということです。この表によると24-29歳の若ハゲ以外で有効性を示していますね。

 

え...若ハゲに効かないの...?泣

 

こちらの薬はドラッグストアでは購入できません。皮膚科の病院に行く必要があります。普通の皮膚科だと取り扱っていない場合もありますので、一度電話で問い合わせしてから行くことをおすすめします。

 

デュタステリド

ザガーロという名前で世界的に有名なグラクソスミスクライン社 (GSK) から2015年に発売されました。作用機序はフィナステリドと同じですが、デュタステリドの方が男性ホルモンであるテストステロンを、さらに強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンに変換するのを阻害する能力が高いとされています。

 

同じく厳密な臨床試験が実施され、有効性が確認されています。

f:id:microbiologist:20170917185319j:plain

 

24週間(半年)の服用でフィナステリドと同等以上の薬効を示しています。

 

またこちらの薬はドラッグストアでは購入できません。皮膚科の病院に行く必要があります。普通の皮膚科だと取り扱っていない場合もありますので、一度電話で問い合わせしてから行くことをおすすめします。

 

注意点 

ということで3商品を紹介しました。2017年現在において、この3商品以外は有効性が示せていない商品になります。特に「スカルプケア」と書いているような商品はあくまで化粧品レベルの商品ですので使用はやめたほうがいいかと思います。

 

ただ、さっきたまたま見つけたのですが、大正製薬が新たな脱毛症の塗り薬を臨床試験中のようです。 その他の製薬会社も研究開発しているところはあると思います。これらの新たな薬には期待大ですね。

 

また今回の記事では有効性について書きましたが、安全性についてはほとんど記載していません。そのため購入の際には薬剤師の方や医者の注意点をしっかりと聞いて、しっかりと守ってくださいね。

 

というわけで、脱毛症の治療薬についてのレポートでした。

ハゲたくない~!!!wwww

【第1類医薬品】リアップX5プラスローション 60mL

【第1類医薬品】リアップX5プラスローション 60mL