ここ2-3年、Leofotoという中国の三脚メーカーが話題です。中国メーカーですが、良い意味で期待を裏切る超高品質と安価な価格設定を両立させた魅力あるメーカーです。
レオフォトに潜入したこの記事をご覧いただければメーカーの意気込みが伝わるかと思います。
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さて今回はLeofotoが誇る話題の変態ミニ三脚であるMT-03をレビューしていきます。ちなみに私が購入したのは【MT-03 + LH-25】です。MT-03がポケット三脚部分、LH-25が雲台部分の名称で、これらがセットになった製品ですね。
この三脚の素晴らしい点は他の媒体で多数記載されていますので、今回はあえてダメな点に絞ってレビューします。
- MT-03のダメな所① カメラの重心にかなり気を遣う
- MT-03+LH-25のダメな所② 付属のクイックリリースプレートがいまひとつ
- MT-03+LH-25のダメな所③ 付属ケースが雲台交換非対応
- 変態ミニ三脚MT-03は買いか否か
MT-03のダメな所① カメラの重心にかなり気を遣う
それではMT-03のダメな所を紹介したいと思います。
当たり前の話なのですが、MT-03は足が短いため、カメラの重心が三脚の中心から少し離れるだけでコテンと倒れてしまいます。
例えばこんな感じの縦構図の撮影です。上の画像では三脚を手で押さえていますが、手を離すと倒れてしまいます。これは三脚の耐荷重の問題ではありません。三脚自体の耐荷重は素晴らしいのですが、脚が短いために三脚が倒れようとするトルクに勝てないのです。
同様に極度のハイアングル撮影やローアングル撮影することも困難です。この画像も、手を離すと倒れてしまいます。
とはいえ、MT-03には2段目の脚がありますので、これを展開し、さらに脚を最大まで開脚することでなんとか改善可能です。
折りたたみの脚を展開して最大まで開脚しました。やや不安定ながらハイアングル撮影が可能になりました。倒れるか倒れないかの瀬戸際ですが...。
同じセッティングで縦構図...は、カメラが床に当たるためできません。少しだけ脚を折り畳んで、三脚を高くする必要があります。
こんな感じです。2段目の脚を少し畳みました。2段目の脚は無段階の角度調整が出来ますので好きに角度を微調整可能です。これで、縦構図撮影が可能になりました。
しかしながら、繰り返しますが不安定で今にも倒れそうなので可能なら避けたい使い方ではありますね。また脚を最大まで開脚することになりますので、超ローポジション撮影しか出来なくなります。
改善策
重心に気を遣わずに撮影しようと思うと、クイックリリースプレートを少し特殊なものに変更するのが最良の方法です。
例えばレンズサポーター機能付きのアルカスイス互換クイックリリースプレートです。
この写真ではベルボンのアルカスイス互換サポーター + SmallRigのレンズサポーターを組み合わせて使用しています。
重心も調整可能ですし、レンズのブレがかなり抑えられる有名な方法です。
Leofoto純正パーツでしたら、NR-140というロングプレートがあります。レンズサポート機能こそありませんが、同じく重心調整が可能になります。
また縦構図で撮影したいのでしたらL字プレートが最適です。非常に安定した撮影が出来るようになります。
MT-03+LH-25のダメな所② 付属のクイックリリースプレートがいまひとつ
次に微妙だなと思った点は雲台LH-25におまけで付属しているクイックリリースプレートPU-25が小さすぎるという点です。
ソニーα7RIIに取り付けてみました。初めて使用したときにコインで精一杯締めたのですが、少しトルクがかかるとすぐに緩んでしまいました。ゴムがプレートのごく一部にしか貼られておらず接地面積が見た目以上に少なくなっているので、カメラの重さに耐えられないのですね(というかゴムはそもそもいらないのでは...)。
「これはダメだ」と思っていたのですが、上画像に写っているコインドライバーで増し締めすることでなんとか使えるくらいの保持力を出すようになりました。正直この増し締めはコインでは困難です。ドライバー等が必要です。
増し締めすることで、70-200 F2.8クラスのレンズでもなんとか使用出来るようになります
ただやはり、MT-03+LH-25で一番強度の低い部分は明らかにこのクイックリリースプレートPU-25です。使えないことはないですが別のプレートに交換したほうが明らかに安心できますね。
MT-03+LH-25のダメな所③ 付属ケースが雲台交換非対応
MT-03は、雲台セットで購入すると上画像のようなソフトケースが付属します。このケース自体はクッション性が高く、すごく良いです。ただ雲台の形に合わせたケースになっていますので、雲台を別製品に交換した際にケースに入らなくなります。
本当は画像のように、別雲台を取り付けて使用する予定でした。ただそうすると雲台がケースに収まりきらなくなってしまうのです。
ですが予想外にLH-25の品質が良く、結局LH-25を使い続けてもいいかなと思っていますのでこのデメリットは杞憂になりそうです。大きすぎる雲台を取り付けるとミニ三脚のメリットが薄れますからね。
ちなみにどうやらMT-03単体購入ではこのケースはもらえないという話です。ご注意ください。
変態ミニ三脚MT-03は買いか否か
ということで他サイトでは触れられないようなことを書いてみました。無理やり悪い点を書いてみたのですが、個人的に2018年に買ってよかったものTOP10に入っています。とにかく剛性が高く、普通の安物三脚よりもはるかに安定します。
常にカバンに入れっぱなしに出来るサイズ・重さですし、気軽にローポジション三脚撮影できるのが大変素晴らしいです(普通の三脚でローポジション撮影するのはとても面倒なのです)。
品質は折り紙付きです。上記デメリットに納得できる方には非常におすすめできるポケット三脚ですね。
長野県にて撮影。荒野に浮かぶ星々は普段住む街中からは決して見ることの出来ない美しさでした
— げがんげん@はてなブログ (@77Gegangen) 2018年8月22日
カメラ:SONY α7RII
レンズ:NIKON AF-S 14-24mm f/2.8 ED (マウントアダプター使用)
焦点距離:14mm 絞り開放 露出25秒 ISO6400 ソフトフィルター使用 pic.twitter.com/8BtKZe7npQ